Google Cloud設計ガイド:データベース選定とコンピューティング使い分けの完全な論理構造
Meg
Meg
2026-01-26
システム設計におけるGoogle Cloudデータベース選定の意思決定ツリーと、GCE・GKE・Cloud Run等の計算資源の厳格な使い分けを解説します。また、Cloud Functionsを「サービス間の接着剤」と再定義し、API開発との役割分担やAI活用を含む最新のアーキテクチャ設計指針を提示します。

1. Google Cloud データベース選定の論理構造

システム設計におけるデータベース選定は、データの性質と用途に基づき、以下の分岐論理(意思決定ツリー)に従って行う。

選定基準 推奨サービス 特徴・用途
非構造化(メディア等) Cloud Storage 動画や画像データの保存。
分析用(低遅延/高速) Bigtable 高速なレスポンスが求められる分析。
分析用(大規模/標準) BigQuery 大規模データの蓄積とクエリ分析。
アプリ用(NoSQL/JSON) Firestore 柔軟なデータ構造、モバイル/Webアプリ向け。
アプリ用(SQL/水平スケール) Cloud Spanner 世界規模の整合性と高可用性(例:対戦型ゲーム)。
アプリ用(SQL/標準) Cloud SQL 一般的なリレーショナルデータベース。

用語の注意点: 「低レイテンシ(Low Latency)」は「遅延が低い=高速」を意味する。試験等で頻出するため、正確な理解が必須である。

2. コンピューティングサービスの使い分けと事例

GCPの各計算資源サービスは、その目的によって厳格に使い分ける必要がある。

  1. Google Compute Engine (GCE) :
  • 用途: リフト&シフト(既存システムの移行)。
  • 事例: 既存の医療系システム等、構成を変更せずにクラウド化する場合。
  1. Google Kubernetes Engine (GKE) :
  • 用途: クラウドネイティブ開発、グローバル展開。
  • 事例: 全世界で同時に稼働するオンラインゲーム。
  1. Cloud Run :
  • 用途: モダンなWebアプリケーション開発、API開発。
  • 事例: 新規に構築するスケーラブルなWebアプリ。
  1. Cloud Dataflow :
  • 用途: データの収集・加工・分析パイプライン。
  • 事例: IoT(トラクター等の大量データ収集)やヘリコプターのデータ分析。

3. Cloud Functions の本質的役割

Cloud Functionsについて、一般的なAPI開発用という誤解を解き、その真の目的を再定義した。

3.1 「トリガー」の概念

トリガーとは、もともとデータベース(RDBMS)の概念であり、データの挿入(Insert)、更新(Update)、削除(Delete)といった状態変化を感知してプログラムを実行する仕組みである。Google Cloudはこの概念をクラウド全体に拡張した。

3.2 サービス間の「接着剤」

Cloud Functionsの本来の目的は、Google Cloud 内部の各サービスを繋ぐことである。

  • Firestore連携: ドキュメントの新規作成や削除を検知して後続処理を走らせる。
  • Cloud Storage連携: 特定フォルダへのファイルアップロードを検知して処理を行う。
  • APIとの違い: インターネットから直接アクセスされるAPI開発にはCloud Runが適しており、Cloud Functionsは内部的なイベント駆動処理に特化させるべきである。

4. 今後の技術的アプローチ

  • AI駆動開発の推進: ドライブ上のファイルをAIに読み込ませ、コード変換や資料作成を効率化する手法を積極的に取り入れる。
  • Firestore Extensionsの活用: 開発工数削減のため、Firestoreの拡張機能(Firebase Extensions)を利用した外部サービス連携を検討する。